あかし

 わたしの母は、6月7日で満90歳になりました。 1997年から認知症で特別養護老人ホームに入所しています。
 実家から車で10分くらい、今でも入所当時と同じ職員の人が何人かいて、わたしが行くと、母の様子を詳しく説明してもらえるので、とても心強いです。
 今“介護ビジネス”という言葉をよく耳にしますが、わたしはこの言葉が好きではありません。
 不況の時代の昨今、失業してしまった人はハロー・ワークでも人手不足の介護の仕事を紹介されたりするそうです。職を求める人も、他に仕事がないから仕方なく介護の仕事を選ぶ、というようなこともあるのでしょうか。
 これでいいのだろうかと思ってしまいます。
 また、介護職にやりがいを持って働く人も、自身の生活の問題にぶつかって、辞めざるを得ないこともあると聞いています。この「やりがい」が経済的にも社会的にももっと評価されてほしいと思います。
 わたしもいろいろな施設を訪れる機会がありますが、その施設が何を優先しているかで、そこに入所している人の顔も、雰囲気も変わることを実感します。
 一日中目を閉じて眠った状態の母に、声かけしながら時間をかけて食事をさせてくれる介護士さんには感謝の気持ちが湧いてきます。 
 ほんとうにそのままで 「生かされている」ことを共有してくれるホームに出会えた母は幸せです。

                               (H.I)